2013年6月27日木曜日

トヨタが財務省に媚びを売る一方、日産はゴーンにぼったくり

前回、トヨタ自動車の社外取締役に国税庁OBが起用されたことで、財務省に媚びを売っているということを指摘しました。何とも情けない話ですが、しかしトヨタのライバルである日産も、ブラジル出身の豪腕・カルロス・ゴーンに、長年法外な報酬を取られ続けています。今年もまた、ゴーンの報酬は日本の社長で最高額となる模様です。
日産自動車のカルロス・ゴーン社長は25日の株主総会で、2013年3月期の自身の役員報酬が9億8800万円だったと明らかにした。13年3月期の上場会社役員としては最高額となる可能性が高い。(by時事)
 確かにゴーンは、死にかけだった日産を復活させた、同社株主にとっては救世主でしょう。しかし、約10億円という報酬は、日本の社長としては飛び抜けており、また自身の高額を薄めるために(?)日産の他の取締役の報酬も高額です。これはどうなんでしょうかねぇ・・・。

私は現在、トヨタ自動車の株主ですが、かつては日産の株式も持っておりました。今はライバル会社なので、日産が迷走してくれた方が、トヨタ株主の私としては有利な訳ですが・・・何というか、人道的にと言うか良識的にというか、日本人の感覚として、ゴーンのやり口はどうも解せません。

前期、日産の利益が伸びたことは、販売努力と言うよりも円安の恩恵が強い訳です(これはトヨタも同様ですが)。別段良い采配を取った訳でもない取締役どもに、高額の報酬を与えることは、株主にとっては虫の居所が悪い話です。他者の話ながら、気になったので一言書いてみました。

2013年6月16日日曜日

トヨタ初の社外取締役に財務省の天下りを発見!

6/14にトヨタ自動車の株主総会が行われました。そして、同社初の社外取締役の起用が決まったようです。社外取締役に選任されたのは、以下の3人です。
  • 米ゼネラルモーターズグループ・マーク・ホーガン元副社長 
  • 日本生命保険・宇野郁夫相談役
  • 証券保管振替機構・加藤治彦社長(元国税庁長官)
私は諸事情があって株主総会には行けなかった身だが、株主としては社外取締役を導入する事には、勿論賛成でした。トヨタは90年代後半から、社内からの出世組と、トヨタ創業者組とで、社長の椅子取りゲームをしています。巨大企業にはある程度避けられない事情とはいえ、お家騒動は対外的にも見栄えは悪く、株主にはプラスになりません。社外からの監視体制を(形式上でも)設けた事は、トヨタ自動車の体裁を整える上では、非常に良い事だと思います。

しかしこの話で、一つポイントなのが、最後の加藤治彦という人物、元国税庁長官という肩書きです。これ、明らかに国税庁(財務省)に媚びを売る行為というか、天下りの受け入れそのものですよね。

トヨタの元社長である奥田碩(元経団連会長)は、消費税増税に賛成するという、経団連という組織から考えて、ありえない言動を行いました。本来なら経団連は、モノを売る企業の集合体ですから、売上が確実に落ち込む消費税増税など、言語道断の政策です。しかしトヨタの場合、輸出戻し税で売上の落ち込みをカバーできる事、そして国税庁(=財務省)に媚びを売れば税務調査を緩めて貰える事から、このような発言に至った訳です。

そして今回、社外取締役という形で、財務省に更に恩を売った訳です。そこまでして財務省に媚びを売るのか・・・何かやましい事でもあるのでしょうかね?

トヨタ自動車の株主としては、はした金を渡すだけで財務省と喧嘩せずに済むなら、大いに結構な話です。しかし、一人の日本人としては、財務省の横暴(消費税増税)は許せない行為です。私はトヨタ自動車の株主ですが、消費税増税に賛成した奥田碩だけは、絶対に許せない輩だと思っています。

ということで私は、非常に複雑な心境で、この決定を見守っておりました。

P・S このニュース、少なからずのメディアが社外取締役について、最初の二人だけ名前を出して「など」とお茶を濁す報道に終始しています。つまり、加藤治彦については名前を出しておらず、大スポンサーであるトヨタの顔を潰さない、そして財務省の逆鱗に触れないよう、隠蔽している訳ですね。世界よ、これが日本のマスゴミだ!